健康コラム

保健師コラム
vol.76 知っていますか?特定保健指導の大切さ~対象者本人も企業担当者も~
特定健診を受けて、特定保健指導の対象者に選ばれても、その後の対応がつい面倒に感じてしまったり、自覚症状がないからまだ大丈夫だろうと後回しにしてしまったりしていませんか?
生活習慣病の多くは自覚症状なく進行することが多いとされています。専門家のアドバイスを受けて正しい知識を身に付け、生活習慣を見直すことで病気を防ぐことができるかもしれません。
<特定健診・特定保健指導を受けましょう>
■ 特定健診とは?
生活習慣病の予防のために、40~74歳の方を対象にメタボリックシンドロームに着目した健診を行います。
■ 特定保健指導とは?
保健師・管理栄養士等が生活習慣病の予防を目的に生活習慣を見直すサポートをするものです。
メタボリックシンドロームやそれに近い状態の方が特定保健指導の対象です。メタボリックシンドロームは生活習慣病を招きます。

<生活習慣病の怖さ>
生活習慣病は、高血圧症、糖尿病、脂質異常症等、生活習慣に起因して進行・発症する病気のことをいいます。発症の多くは、40代以降の働き盛りでこれからの人生楽しみが多くある世代です。
そのひとつである脳卒中は、一命を取り留めても、半身まひ(からだの半分が動かない状態)、うまく話せない、判断力や注意力の低下といった後遺症が残る可能性があります。後遺症によりこれまでの仕事ができない…趣味が楽しめない…そんな思いはしたくないですね。

自覚症状がないので、自分で気が付くことは難しいですが、生活習慣病の発症は健診結果で予測することができます。
特定保健指導では、専門知識を持った保健師や管理栄養士が、長年の生活習慣から要因を見つけ、続けられる無理のない計画を一緒に考えます。これから先の人生、変わらず楽しくお過ごしいただけるようサポートをさせていただきます。
<特定保健指導の流れ>
①保健師や管理栄養士と対面/オンラインで30分程面談を
します。
?面談では何をするの?
体重・腹囲 1㎏1㎝減や2㎏2㎝減等の目標を立てます。
体重を減らすため、生活習慣の改善が必要な部分を
一緒に探します。
食事/運動/飲酒/睡眠/喫煙/体重血圧測定の習慣など
具体的な生活習慣の改善目標を決めて面談は終了です。

②その後は約3か月の支援期間で、メールや電話で継続したサポートをします。
体重・腹囲の変化の確認、取り組み状況を伺い、ご状況に合ったアドバイスをいたします。
健診結果やお取り組み状況によってメールや電話の回数や期間が変わります。
慣れ親しんだ生活習慣の中で、自らで生活習慣病の発症を予測し、食い止めることはなかなか難しいことです。本人の心掛けももちろん大切ですが、企業ご担当者様からの特定保健指導の声かけも重要になってきます。企業側としても、従業員の突然死や後遺症の発生予防に繋がるだけでなく、本人が健康的な生活習慣を獲得することで仕事のパフォーマンスが向上していきます。
病気を予防できる機会のひとつが特定保健指導です。人生一度きり。知らずに病気になって後悔することのないよう、ぜひ特定保健指導を利用していただければ幸いです。
産業衛生サポート株式会社のグループ会社『ほけんし株式会社』は
特定保健指導をはじめとした健康相談のサービスを提供しています。
宜しければHPをご参照ください。
ほけんし株式会社
参考文献:
厚生労働省「特定健診・特定保健指導について 」
厚生労働省「特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(第3.2版)」
厚生労働省「標準的な健診・保健指導 プログラム (令和6年度版)」
広報誌「厚生労働」2024年8月号連載
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(執筆:保健師 久保)
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