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健康コラム
vol.72 働く世代こそ、良質な睡眠でメリハリのある毎日を!

保健師コラム

vol.72 働く世代こそ、良質な睡眠でメリハリのある毎日を!

忙しい生活が続くと、自然と睡眠時間が減ってしまうことはありませんか?やることが多くて眠る時間を削ってしまう、寝床に入っても考え事をして寝付けないなど、眠れないことで悩むケースは少なくありません。
睡眠は日中のストレスや疲れを癒すために、必要不可欠なものです。しっかりと眠れていると、朝起きたときに熟眠感があり、スッキリした気持ちになっています。一度、自分の眠りについて考えてみましょう。


日本人の睡眠時間は最も短い

日本人の睡眠時間は世界各国と比較して、少ないことは知っていますか?
経済協力開発機構(OECD)が33ヵ国を対象に行った調査では、日本人の1日の平均睡眠時間は7時間22分でした。これは全体平均の8時間28分より1時間以上短いという結果です。 また、適切な睡眠の目安は、目覚めたときにしっかりと休まった感覚(休養感)が大切といわれています。この休養感が満たされていないと、疲労感や眠気、イライラ、不安感などで、日中の仕事のパフォーマンスに影響を与えます。


適切な睡眠時間

働く世代(20~60代)に必要な睡眠時間は6~9時間といわれています。
この世代は、残業や家事育児などで毎日多忙な生活をしているため、慢性的に睡眠不足になりがちです。しかし6時間未満の短時間睡眠は、身体の糖代謝や交換神経系、免疫系に影響を与え、疾患のリスクを上昇させることが世界各国の調査により明らかになっています。つまり、睡眠時間が少ないというだけで病気になる確率や死亡率が増えてしまうのです。


寝だめはかえって危険

慢性的に睡眠不足が続いている状態を「睡眠負債」といいます。平日の睡眠不足という借金を、休日に寝だめという方法で返済(解消)しようとすると、体内時計を狂わせて自律神経を乱す原因になります。
休日に2時間以上多く寝る習慣がある人は慢性的な睡眠不足ですので、寝だめは1時間程度にして平日の睡眠を大切にしましょう。
【こちらの記事もぜひご覧ください→vol.25 睡眠負債と返済方法



<良質な睡眠のために>

①昼間の身体活動を意識する
 日中に身体を動かすと、適度に疲労感が出て寝つきがよくなります。休日に軽作業や水泳、
 ハイキングなどを行うと睡眠の質が高まり、朝の目覚めがよくなり疲労の蓄積が防げます。
 また、軽い筋トレやストレッチ、階段昇降などを、アプリやリマインドを使って日常生活に
 組み込むことも効果的です。基礎代謝を促し血液循環がよくなり、疲労物質を体外に排出す
 る効果もあるため、より一層睡眠の質が高くなります。

②寝る前にリラックス
 副交感神経を優位にさせると深い眠りが得られるため、就寝1時間前までに食事や入浴を
 済ませ、心と体がリラックスできる状態にしておかなくてはなりません。眠る前には、
 交感神経が優位になりがちな「寝床で読書」「パソコン作業」「考え事」などは避けて、
 「アロマで好きな香りを嗅ぐ」「心が落ち着く音楽を聴く」「アイマスクをする」などの
 工夫をしましょう。
 また、眠れないときの寝酒は不適切です。毎日飲んでいると慣れが生じて摂取量が増える、
 交感神経が優位になり眠りが浅くなるなどのリスクがあります。
 アルコールは利尿作用があり頻繁にトイレに起きることも多くなるため、温かいハーブ
 ティやホットミルクなどでリラックスできるようにしましょう。

③寝室の環境を整える
 寝るときの環境で気をつけるべきことは、「光」「温度」「音」の3つです。


睡眠をしっかりとることは、健康的な生活習慣を送ることにもつながります。睡眠時間が短いと、日中の眠気や集中力の低下を引き起こす、うつ病や生活習慣病になるリスクを高めるなどの悪影響を及ぼします。基本的なことではありますが、平日も十分な睡眠をとり、メリハリのある日常を意識しましょう。


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メール(info@sangyoueisei.co.jp)もしくはお電話(0120-95-1824)でお問い合わせください。
(執筆:保健師 樫山)


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