健康コラム
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Vol.62 知っておきたい!野菜ジュースの選び方と注意点
「※健康日本21(第二次)」では、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標として「野菜類を1日350g以上食べましょう」と掲げています。分かってはいるけれど、忙しくてなかなか野菜が取れない…そんな時に、野菜の代わりに野菜ジュースを飲んでいるという方、多いのではないでしょうか。
最近は、お店でも色々な商品を販売していますが、野菜ジュースを購入する際、皆さんは何を基準に選んでいますか。今回は、そんな野菜ジュースの選び方や注意点をお伝えします。
※健康日本21・・・国民全体のさまざまな健康課題に対して目標数値を定め、生活習慣の改善などに計画的に取り組むことで、国民の健康寿命の延伸を図る国民健康づくり運動。
野菜ジュースを選ぶ際のポイント
①果汁入りのものは避けて野菜だけのものを選ぶ
⓶カロリーや表示成分を確認して、塩分や糖分が添加されているものは控える
製品によっては果汁入りで糖質が多いものがあります。体に良いと思って飲んでいても、糖質を多く摂取することにも繋がるため、果汁が入っていないものを選ぶことがお勧めです。
商品パッケージに果物の絵が無いものを選ぶのがヒントになります。
また、飲みやすいように糖分や塩分が添加されているものも多いです。糖分や塩分の取りすぎを防ぐためにも商品のパッケージ裏面の原材料や成分表示を確認して、なるべく野菜以外の原材料の少ないものを選びましょう。
原材料を見ると、野菜(人参・・)、果物(りんご・・)等、分かりやすく表示されている商品もあります。栄養成分表示では、野菜にもごく微量に塩分が含まれるため、食塩相当量が0となる訳ではないですが、少ないものを選びましょう。
野菜ジュースを飲む=野菜を十分摂っている?!
手軽に摂れることは野菜ジュースの大きなメリットですが、「野菜ジュースを飲んでいるから、野菜は十分摂取できている」と考えてしまうのは要注意です。野菜を200g食べることと、野菜ジュースを200g飲むことが全くイコールではありません。
野菜に含まれるビタミンは、お米などに含まれる炭水化物が体内でエネルギーに変わる手助けをしてくれます。摂取した栄養素が体内で利用されるためには、ビタミン類(特にB群)を不足なくとることが必要になります。
野菜ジュースは、製品として加工されるときに食物繊維や熱に弱いビタミン、ミネラル類が失われているものもあります。また、ジュースだと咀嚼せずに摂取することができますが、食べ物を噛むことも大切です。よく噛んで食べることで、食事が少量でも満腹のサインが脳に伝わりやすく食欲が抑えられることや、脳内物質の働きとして内臓脂肪の分解を促進することも知られています。
他にも、脳の活性化や、だ液の分泌が増え消化を助けるなどの効果もあります。
最後に・・・
おにぎりやパンなどの単一の食品に偏る時等、補助的なものとして野菜ジュースを取り入れることはお勧めです。しかし、野菜を全て野菜ジュースから摂取する等、極端な取り入れ方はやめましょう。
日々の食事から主食・主菜・副菜を中心にバランスの取れた食事を意識することが大切です。ただ、毎食野菜をしっかりとることがなかなか難しい時は、野菜ジュースも上手に食事の中に取り入れてみてください。
参考(2023年2月 参考)
・野菜、食べていますか? | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-015.html
・みんなの食育 ゆっくり食べる(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html
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管理栄養士 長嵜
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