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健康コラム
Vol.61 受けて終わりにしない!健診結果の活用術!

保健師コラム

Vol.61 受けて終わりにしない!健診結果の活用術!

毎年の健康診断が憂鬱、面倒…だからこそ、その結果を最大限に活用しなければ勿体ないと思いませんか?
本コラムでは、健診結果の見方と企業の健診担当者が知っておくと役に立つワンポイントアドバイスについて解説しています。ぜひご参考にしてみて下さいね。


■健診結果活用術-その1:判定コメントに従う

「要再検査」「要精密検査」等のコメントがあった場合、身体になんらかの異常が起きている可能性があるため、医師の診察を受けるようにしましょう。
「3か月後再検査」など期間に猶予がある場合には、何かしら生活習慣改善に取り組んだ上での受診が望ましいでしょう。例えば血糖値が高い方は、腹八分目にしたり、1日の運動量を増やしたりするだけでも体重減少や数値改善が期待できます。「すぐに精密検査」の場合はなるべく1か月以内に受診することをお勧めします。
便潜血陽性を切れ痔と自己判断し放置していたら、1年後に大量下血し末期の大腸がんと診断された方がいました。その方はまだ30代で若いだけに進行が早く、治療の甲斐なく亡くなられたそうです。すぐに精密検査を受けていたら…そう思わずにはいられません。

企業担当者の方へワンポイントアドバイス

健診結果を放置して従業員の健康状態が悪化した場合、病休等による労働力減少も痛手ですし、安全配慮義務違反が問われることもあります。健診担当者を設置し文書やメールで受診勧奨をしたり、受診率の把握や健康状態の管理をしたりするためにも受診結果を返送してもらうと良いでしょう。
また、条件を満たせば労災保険による二次健康診断等給付を受けられる場合があります。
詳細は労災保険二次健康診断等給付をご参照下さい。


■健診結果の読み方-その2:健診結果は点ではなく線で見る

健診結果は経年での変化を見比べることが大切です。例えばBMI25で肥満を指摘された場合、前年BMI23だった人が太ってBMI25になった場合と、BMI30だった人が痩せてBMI25になった場合とでは意味が変わってきます。数値と生活習慣との関連にも注目です。肝機能が悪くなったとしたら、お酒の飲み過ぎかな?食べ過ぎて脂肪肝になっているのかな?等と日頃の生活を振り返りましょう。自分では原因や対策がよくわからない場合は、専門家のアドバイスや特定保健指導を受けてみてはいかがでしょうか。

企業担当者の方へワンポイントアドバイス

特定健診は、メタボリックシンドロームに着目し生活習慣病リスクの早期発見するための健診です。特定保健指導では、内臓脂肪を減らすための生活習慣改善に向け、リスクの程度(血圧、血糖、脂質、喫煙歴など)に応じて、「動機付け支援」または「積極的支援」が受けられます。
特定健診・特定保健指導の推進により、社員の健康が保たれ、健康経営促進や社会的評価の向上も期待出来ます。企業として特定保健指導の実施場所を提供したり、就労時間内に特定保健指導を受けられたりするように職場の体制を見直したりすることも良いでしょう。


■健診結果の読み方-その3:主な検査項目の数値からわかること

今回は生活習慣病と関連が高いとされる4項目について解説していきます。

1.身体計測

2. 血圧

3. 脂質代謝

4.糖代謝

企業担当者の方へワンポイントアドバイス

健診でハイリスクと判定された方への個別支援も大切ですが、全従業員にアプローチすることで企業全体の健康を底上げできます。そのためのヒントが健診結果を分析すると見えてきます。例えば肥満の従業員が増加傾向であれば、原因となる企業体質(残業が多く夜遅い食事になりがち、弁当が揚げ物中心等)を見直すことにより、現肥満者の改善だけでなく未来の健康障害を予防することが可能です。こうした取り組みが健康経営への第一歩に繋がります。

いかがでしたでしょうか。
数値の見方はわかったが具体的にどう改善したらよいのかわからない、従業員に上手く説明できない、専門家に判断して欲しい、という場合もあるかと思います。この機会に産業保健師に業務を委託してみませんか?
弊社では従業員様の心と身体の健康管理やご担当者様向けのアドバイスなど産業保健師が多岐にわたりサポートを行っております。
また健康診断のアウトソーシングも行っております。従業員との日程調整や結果票の取りまとめなど外部委託する事で健診担当者の業務負担を大幅に軽減する事が可能です。
ご相談はこちらまでお問い合わせください。



参考(令和4年12月参考)

・生活習慣病の予防と早期発見のために がん検診&特定健診・特定保健指導の受診を! | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
・検査表の見方 – 日本人間ドック学会 (ningen-dock.jp)
・使える! 健康教育・労働衛生教育65選  p.26-31

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